様々な自己資金のパターンに合わせた不動産投資シミュレーションを紹介!

不動産投資をいざ始める前に、必ず行いたいのがシミュレーションです。キャッシュフローを事前に計算しておくことは非常に重要となります。今回は、自己資金の多寡により4パターンに分けシミュレーションを行っていきます。

また最後に、エクセルを使ってのシミュレーションも紹介します。

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自己資金ほぼなしで始める場合のシミュレーション

まずは、自己資金0万円でのシミュレーションを行っていきます。

物件販売価格:2,000万円
設定賃料:100,000円(/月)
修繕積立金:10,000円(/年)

の物件を

自己資金:0万円
借入金:2,000万円

で購入したとします。
ローンを30年とし、金利を3%とすると、月々の返済額は84,320円となり、年間では1,011,840円となります。(元利均等による。以下ローンではこの方式を採用します。)
ローンについて、いつくか関連記事を紹介しますので、よろしければご一読ください。

関連記事:元利均等返済と元金均等返済でお得なのはどっち?
関連記事:不動産投資ローンって何?不動産投資ローンと融資について実例も踏まえて解説

よって、年間での収入、支出は以下のようになります。

年間収入:1,200,000円(賃料×12カ月)
年間支出:1,021,840円(年間ローン+積立金)

つまり、年間で178,160円の利益が出ることになります。
ここで、ローンの返済が終わった30年後では、年間での収入、支出は以下のようになります。

年間収入:1,200,000円(賃料×12カ月)
年間支出:10,000円(修繕積立金)

つまり、年間1,190,000円の利益が出ることになります。
また、その時点において物件は自己資産となります。

このシミュレーションにおいて、40年間での利益について見ていくと以下の図のようになります。

最終的に40年後には約1,724万円の利益を生むことになります。

自己資金100万円で始める場合のシミュレーション

次に、自己資金100万円でのシミュレーションを行っていきます。

物件販売価格:2,000万円
設定賃料:100,000円(/月)
修繕積立金:10,000円(/年)

の物件を

自己資金:100万円
借入金:1,900万円

で購入したとします。
ローンを30年とし、金利を3%とすると、月々の返済額は80,104円となり、年間では961,248円となります。
よって、年間での収入、支出は以下のようになります。

年間収入:1,200,000円(賃料×12カ月)
年間支出:971,248円(年間ローン+積立金)

つまり、年間で228,752円の利益が出ることになります。
ここで、ローンの返済が終わった30年後では、年間での収入、支出は以下のようになります。

年間収入:1,200,000円(賃料×12カ月)
年間支出:10,000円(修繕積立金)

つまり、年間1,190,000円の利益が出ることになります。
また、その時点において物件は自己資産となります。

このシミュレーションにおいて、40年間での利益について見ていくと以下の図のようになります。

5年後に自己資金を回収し、最終的に40年後には約1,776万円の利益を生むことになります。

自己資金500万円で始める場合のシミュレーション

自己資金500万円でのシミュレーションを行っていきます。

物件販売価格:2,000万円
設定賃料:100,000円(/月)
修繕積立金:10,000円(/年)

の物件を


自己資金:500万円

借入金:1,500万円

で購入したとします。
ローンを30年とし、金利を3%とすると、月々の返済額は63,240円となり、年間では758,880円となります。
よって、年間での収入、支出は以下のようになります。

年間収入:1,200,000円(賃料×12カ月)
年間支出:768,880円(年間ローン+積立金)

つまり、年間で431,120円の利益が出ることになります。
ここで、ローンの返済が終わった30年後では、年間での収入、支出は以下のようになります。

年間収入:1,200,000円(賃料×12カ月)
年間支出:10,000円(積立金)

つまり、年間1,190,000円の利益が出ることになります。
また、その時点において物件は自己資産となります。
このシミュレーションにおいて、40年間での利益について見ていくと以下の図のようになります。

12年後に自己資金を回収し、最終的に40年後には約1,983万円の利益を生むことになります。

自己資金1,000万円で始める場合のシミュレーション

自己資金1,000万円でのシミュレーションを行っていきます。

物件販売価格:2,000万円
設定賃料:100,000円(/月)
修繕積立金:10,000円(/年)

の物件を

自己資金:1,000万円
借入金:1,000万円

で購入したとします。
ローンを30年とし、金利を3%とすると、月々の返済額は42,160円となり、年間では505,920円となります。
よって、年間での収入、支出は以下のようになります。

年間収入:1,200,000円(賃料×12カ月)
年間支出:515,920円(年間ローン+積立金)

つまり、年間では684,080円の利益が出ることになります。
ここで、ローンの返済が終わった30年後では、年間での収入、支出は以下のようになります。

年間収入:1,200,000円(賃料×12カ月)
年間支出:10,000円(積立金)

つまり、年間1,190,000円の利益が出ることになります。
また、その時点において物件は自己資産となります。
このシミュレーションにおいて、40年間での利益について見ていくと以下の図のようになります。


15年目において自己資金を回収し、最終的に40年後には約2,242万円の利益を生むことになります。

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シミュレーションのまとめ

以上のシミュレーションを一つのグラフにまとめると、次のようになります。

今回の条件では、20年を境に、それぞれの投資計画の利益の多寡が逆転します。その後、利益量の差は大きく開きますが、その差額は初期投資の額に比べれば小さくとどまります。特に自己資金100万円の場合と自己資金なしの場合ではほとんど利益量に差はありません。したがって、投資計画通りの資金回収が望めるのならば、自己資金をそう多く用意せずとも、十分効果的な投資を行えることがわかります。

自己資金の差で注目しておきたいのは、最終利益よりむしろ損益がなくなる時期の違いです。自己資金0円からの投資ではもちろん最初期から利益しか得ておらず、自己資金回収に15年程度を要する自己資金1000万円の投資計画とは明らかな違いがあります。不動産投資は長期的な投資という側面を持っていますが、一軒の運用が完全に終わる前に新しい物件を買うことでより大きな利益を効率的に得ることができます。

その点で、単独の投資から得られる利益だけではなく、素早い資金回収により実現する次の投資による利益回収も評価する必要があります。自己資金が少ない投資は次の投資へのフットワークを軽くしてくれる点で、最終利益の少なさを補うことができるのです。

最後に、ご自身の不動産投資を具体的にシミュレートしたい方のために、今回利用したシミュレーションシートの情報を紹介します。

不動産収支をシミュレーションしてくれるエクセルの紹介

不動産投資において資金の流れや先行きを見通すためには、収支を管理する必要があります。そのためのエクセルサービスがあり、下記のURLからダウンロードすることが可能です。
ただし、このサービスは「不動産投資1年目の教科書」という書籍で紹介しているExcelシートで、その本を買わないと使うことはできません。詳しいダウンロード方法などはサイトを参考にしていただければと思います。
ダウンロード先リンク(サイト):IRR計算のためのExcelシート
このサービスはIRR計算に適したものとなっています。IRRとは利回りに関連する指標の一つであり、内部収益率といいます。この特徴としては、投資する期間全体で利益を考えているというところです。
具体的には、最初の投資金額に対して、全体でのインカムゲインと売却で生じたキャピタルゲインを考えるというものです。普通の利回りでは、一年間における利益率を考えているので、考える期間の点で異なります。

関連記事:IRR(内部収益率)の基本を投資初心者向けに解説!

また、このサービスを利用すれば、計算が必要になるいくつかの参考数値を簡単に求めることができます。それぞれ簡単な定義を示しておくと次の通りです。

表面利回り

家賃収入(年間)÷物件の購入価格×100

で計算されます。
年間の家賃収入は、満室時におけるものを想定しています。また、経費等を含めていないので、わかりやすい目安として用いられます。

NOI利回り

NOIとは不動産投資における純利益のことをいいます。

NOI(年間家賃収入−不動産の年間運営費−空室による損失)÷取得価格(不動産の価格+購入時にかかった諸費用) × 100

で表されます。
NOIを利用した利回りを見ることで、その不動産の収益力を知ることができ、適切な売買価格を知ることができます。

関連記事:不動産投資のNOI(純収益)計算方法とNOI利回りの活用法

キャッシュフロー

キャッシュフローとは、得られた収入から外部への支出を引いて手元に残った資金の流れのことを言います。つまり不動産投資においては

キャッシュフロー=純利益-年間のローン総額

ということになります。
キャッシュフローがプラスでないとその期間は、利益を得ることができず赤字となってしまいます。しかしローンを返済し終えれば、その物件のキャッシュフローは年間収入と等しい関係になり、必ずプラスになります。
上記のような指標が、一度に一目でわかるのがこのサービスの利点です。

関連記事:キャッシュフローも大事!不動産投資の利回りは目安にすぎない!

まとめ

以上、シミュレーションとその計算のサービスについて見てきました。自己資金の割合を高めて投資を始めるメリットとしては、長期的な収益が多くなることが挙げられます。

一方でデメリットとしては、自己資金の回収までにかかる年数が多くなるので、万が一のときに現金が不足したり、次の投資を始めるまでに時間がかかったりします。つまり、ハイリスク・ハイリターン型の投資に転じてしまいます。

逆に自己資金の割合を低くして始めるメリットとしては、自己資金回収までにかかる年数が少ないためリスクが低く、次につなげやすい点が挙げられます。

一方デメリットとして、最終的な収益が劣ってしまいます。つまり、ローリスク・ローリターン型の投資となります。
自分の資金状況や投資計画をもとに、自分に適したものを選ぶよう心がけましょう。

また、簡単に収支計算が行えるサービスは積極的に活用しましょう。お金の流れを自分で正確に把握することは投資において大切です。また、事業計画として銀行に見てもらうことで、審査においてプラスに働くので、ローン申請前に行っておきましょう。

自己資産を少なくして始めることについて、関連する記事をご紹介します。これらも参考にして頂ければ幸いです。
関連記事:「新築ワンルームマンションを頭金0円」はいい話?判断で重要なポイントとは
 

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