フルローンのうまい活用方法

お詫び

以前に掲載されていた当記事の内容におきまして、不動産投資を行う際に住宅ローンであるフラット35を利用できるかのような表現がありました。フラット35は居住用の不動産を購入する際に利用できるローンであり、不動産投資の際には利用することが出来ません。また、当社ではフラット35を不動産投資ローンとしてお客様に提案・活用頂いた事実は一度もございません。

この様な記載内容になってしまった要因といたしまして、以前本メディアの一部記事の本サイトアップ作業を外部会社に委託しており、編集・校正中の記事が誤って掲載されてしまったことによるものとなります。現在は当社チェック後、掲載フローもすべて当社の権限としております。

読者の方々に誤った情報を提供する内容の掲載となりましたことをお詫び申し上げます。
(2019年2月5日)

フルローンとは、自己資金をほぼ用いることなく不動産投資を行うための方法です。一方で、フルローンについてはいくつかのデメリットが指摘されています。この記事ではフルローンのデメリットやリスクを把握した上で、そのメリットについて説明し、さらにフルローンを最大限活用し不動産投資を成功させるための方法を解説していきます。

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フルローンとは?フルローンが組める投資物件や審査基準を紹介

まず「フルローン」とは何かについて説明します。

フルローンとは?

フルローンとは、不動産投資に必要な不動産の購入金額を、銀行などの金融機関から100%融資をしてもらうということです。

不動産価格の100%を金融機関から借り入れることで、実際の不動産投資に必要となる諸費用(登記費用、火災保険料、不動産取得税など)については自己資金が必要となることが多いものの、大きな自己資金の負担を負うことなく不動産投資が可能となります。

フルローンを組むためには

ではフルローンの融資につき、金融機関による審査はどのような基準でなされるのでしょうか。一般に、二つの要素が審査を左右するとされます。一つ目は投資物件の評価、二つ目は借り主の信用力です。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

  • 投資物件の評価について

投資物件の状態によっては、入居率が低くなって家賃収入が十分に得られず、ローンの返済が追い付かなくなるというような場合が想定されます。このような事態に陥らないよう、金融機関は投資物件の評価を行います。

この際、不動産投資物件の価値を表す指標として金融機関が主に着目するのは、「積算価格」と「収益価格」の二つです。積算価格は「現在と同じ土地を購入し、まったく同じ建物を建てた場合、いくらくらいかかるのか(再調達原価)」を意味し、その物件自体の価値を表すものです。

収益価格は「現在その建物から得られる家賃収入等から計算した場合、どのくらい儲かるのか」を意味し、その物件が生み出す価値を表すものです。これらの価格が高いほど融資を受けやすくなります。

  • 借り主の信用力について

物件の価値以上に重視されているとされるのが融資を返済する能力である「信用力」です。
信用力を左右するものの一例としては、年収が挙げられます。年収数千万円の人と数百万円の人では、前者のほうが融資を受けやすいのは明らかでしょう。
年収以外には職業や勤務先、これまで過去に返済の延期や滞納が無かったか、といったことが審査の対象となります。

フルローンを利用する際に知っておきたいデメリット

ここまで、フルローンとはどういうものなのかを説明してきました。続いて、フルローンを利用する際に知っておきたいデメリットについて解説していきます。

フルローンのデメリット

  • 返済金額の負担の増大

自己資金とローンを組み合わせた場合と比べ、毎月の支払いローンの金額が大きくなってしまいます。例えば、3,000万円の物件を35年払いで購入する場合(ボーナス分無し、固定金利、元利均等とする)を事例として、実際にどれくらいの違いがあるか見てみましょう。

  • 自己資金を用いて物件価格の2割(600万円)を頭金として支払い、それ以外(2,400万円)をローンで支払う場合

例えば1.7%の金利で融資を組んだとします。結果として、毎月の支払額はおよそ7万6千円、総支払額は頭金と合わせておよそ3,790万円となります。

  • フルローンで支払う場合

同様に1.7%の金利で融資を組んだとします。結果として、毎月の支払額はおよそ9万5千円、総支払額はおよそ4,000万円となります。

このように毎月の支払額では約2万円、トータルの支払額では約210万円の差額が生じます。

そのため、フルローンを選んだ場合はキャッシュフローがマイナスとなったり、債務超過となる可能性も高くなります。

フルローンを利用する際に知っておきたいリスク

  • 物件を売却するときのリスクが高まる

フルローンは、自己資金では手が届かないような高価な物件の購入も可能にするものです。しかし、いくら好条件が揃っていたとしても、一定以上に高価な物件の購入には売却という観点から注意が必要となります。

なぜなら、極めて高価な物件は買い手が見つかりにくいため、売却を望んだ時にすぐに売ることが難しくなるためです。もし早急な売却が必要であった場合には、売却価格を相場から大幅に下げざるを得なくなります。

  • 購入直後の修繕費などの急な出費

特に中古物件や、築年数の長い物件の場合、購入直後に修繕/リフォームを余儀なくされる場合があります。自己負担をほぼ無しで利用できるフルローン制度ですが、このような急な出費に対応できるほどの資金は最低でも必要であると考えられます。

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フルローンのメリットとデメリットやリスクを踏まえた活用方法

フルローンのメリット

(1)自己資金が少ない方でも不動産投資を始められる

登記費用、不動産取得税といった諸費用のための自己資金が一般に必要になるとはいえ、「自己資金はまだ少ないけれど不動産投資を開始したい」という方でも不動産投資を始めることができます。

(2)更なる不動産投資や緊急時のための資金を多く残すことができる

手元に資金を残しておくことで、更なる投資や急に大金が必要になった場合への柔軟な対応が可能となります。

デメリットやリスクを踏まえた、フルローンをうまく活用する方法

これまでフルローンについて、メリット・デメリットも踏まえて解説してきました。では、フルローンのメリットを最大限生かしつつ、デメリットを回避するにはどうしたらよいのでしょうか。フルローンの上手な活用方法について解説していきます。

  • 金融機関の評価価格と実勢価格の差を利用する

「投資物件の評価について」で述べた積算価格に代表される、金融機関による不動産の評価価格と、実際に売買されるときの価格である実勢価格には差が生じる場合があります。フルローンは不動産の購入金額のすべてを融資で賄うものであるため、実勢価格がそのまま借入金額となります。

一方で、「フルローンのデメリット」においては、フルローンでは借入金額の増大により債務超過になりやすいと指摘しました。しかし、【実勢価格(=借入金額)<金融機関評価額】となっている投資物件を選ぶことができれば、債務超過を回避できるのです。

  • キャッシュフローを特に重視する

キャッシュフローとは得られた収入から必要経費やローン返済などの支出を差し引いて、手元に実際に残る資金の流れを意味します。不動産投資においては、

キャッシュフロー=家賃収入−管理費/修繕費用等経費−支払ローン金額−税金

で表されます。デメリットとして紹介したように、フルローンで融資を受ける場合は頭金がある場合と比較し、毎月の支払いローン金額が大きくなるため注意が必要です。なお、最近では45年ローンなどもありますので、そちらを活用して月々のキャッシュフローを良くするというのもひとつの手段でしょう。

まとめ

今回はフルローンについて、そのデメリットも踏まえながら解説してきました。自己資金が少なくても始められるフルローンですが、ある程度の自己資金を用いて行う不動産投資に比べ返済金額とそれに伴うリスクが大きくなるという認識が大切です。
ご利用の際は、日々の生活に悪影響を及ぼさないためにもローン完済までの見通しをしっかり立てて、自分自身でリスクをコントロールできるような工夫をしましょう。

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不動産投資TIMES(プロパティエージェント)編集部

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